内蒙古自治区における風力発電やCDM(クリーン開発メカニズム)事業を積極的に展開している九州電力。中国のエネルギーコンサルタント企業・緑章(北京)新能源技術有限公司とパートナーを組み、中国国内の工場に対する省エネコンサルティングも行っている。
「中国企業の省エネに対する意識は非常に高まっているものの、工場内の省エネ活動が浸透していない」。九州電力上海事務所の青柳哲之所長は、省エネが始まったばかりの中国の現状をこう指摘する。「省エネ設備というハードを購入する」という傾向に偏りがちで、「現場レベルで無駄を省く」という意識が低いという。
九州電力は総合エネルギー企業として培ったエネルギー運用のノウハウを用いて、工場全体の電気、熱、水の使用方法についてトータルな提案している。設備動力の削減だけでなく、設備のエネルギー源(電気・ガスなど)の再検討を行うなど、工場全体の最適バランスを考慮したソフト・ハード両面からの省エネコンサルティングが特徴だ。
同社のもうひとつの特徴にESCO事業がある。毎年、夏の電力量の削減を要求されていた上海高雅玻璃有限公司(日系・ガラス容器製造)は2008年、九州電力を通じて工場全体の省エネを実施した。「予備診断(無償・1日間)、詳細診断(有償・約1ヶ月)、実施計画書立案」が通常のコンサルティング・プロセスだが、高雅玻璃においては、「改修工事,削減効果検証,運転管理」を含むESCO事業を実施した(高雅玻璃と緑章の間でESCO事業を契約し,九州電力は緑章とプロジェクトマネジメント契約を結び,技術面・運用面で緑章をサポートする)。
ESCO事業では、省エネ希望者であるエネルギーユーザーがエネルギー削減分から「工事費」「運転管理費」「ESCO事業者の利益」を分割で支払い、契約期間が満了すれば削減分は全てユーザーの利益になる。また省エネ効果をESCO事業者が保証し,顧客に損害が生じた出た場合はESCO事業者が補填し、ユーザーには現状以上の経費負担が発生しないという仕組みだ。ESCO事業は今後、在中日系企業を中心に増えると予想されている。
ほかに、西安の中国綿紡織企業・五環集団に行った省エネ診断が高く評価され、2008年11月、九州電力と緑章,中国紡績工業協会は協力協定を締結した。九州電力は2009年、中国紡織業界に対する省エネ提案をさらに広く展開していく予定だ。
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九州電力株式会社(上海事務所)
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